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サンガンピュールの物語(恋愛編)PL

 『サンガンピュールの物語(恋愛編)』

 -作者の言葉-

 この『恋愛編』の第3話以降は、Private Ocean未掲載作品となります。
 これまでバトルシーンがメインとなっていたシリーズとは打って変わって、サンガンピュールの日常生活をメインに描いた作品となっています。どうぞ、お楽しみください。

 -プロローグ-

 サンガンピュールは焦っていた。事件のことではない、学校でのことである。謎の女科学者の事件が解決したのは夏休みの終わりのこと。サンガンピュールには中学1年生として3回目の定期試験が間近に迫っていた。1学期は、塩崎ゆうことしてクラスメイトのみんなと打ち解けるのに精一杯だった。「でも2学期になったら、もっといろんなことをしよう!」彼女はそう考えていた。
 9月下旬のある日のこと。英語の授業が行われていた教室にて、サンガンピュール(ゆうこ)はジロジロと教室の外を眺めていた。彼女の机は窓の隣だ。彼女はある先輩に気づいた。3年生の男子が外でサッカーの授業を受けているのだが、ある人に釘付けになっていた。

 「・・・・・・体育着に、池田って書いてあるなぁ・・・」

 どうやら池田先輩だそうだ。授業そっちのけで外の様子を見ている。すると先生に見つかってしまった。

 「塩崎、何ジロジロ外を眺めてんだ?」
 「あっ・・・」
 「最近、ちょっとおかしいぞ?たまにだけど授業抜け出すし・・・。まあいいや、次の教科書の文章、読んでもらおうか」
 「あっ、はい。That doesn’t look like a rocket.」
 「違う、違う、そこじゃない!」
 「・・・どこでしたっけ・・・」

 この頃からずっとこんな感じである。クラスのみんなも白けている。スーパーヒロインという用心棒のような仕事をこなしているとはいえ、学校の成績の行方が怪しくなってきた・・・。

 (第1話に続く)


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